IMCAS 加齢科学と美容医療の
国際学会の様子
(C) IMCAS
世界最大級の美容医療学会
「IMCAS World Congress 2025」にて、
TCB理事長 寺西医師が登壇。日本人唯一のヒアルロン酸注入手技を披露。
TCB東京中央美容外科の理事長 寺西宏王医師が、2025年1月30日(木)~2025年2月1日(土)の日程でフランスのパリで開かれた世界最大級の美容医療国際学会「IMCAS World Congress 2025」に登壇し、ヒアルロン酸に関する講演と、実際の注入手技を披露しました。今回のIMCASにおいてヒアルロン酸の注入手技を披露したのは日本人の中で寺西医師のみとなります。
IMCAS(International Master Course on Aging Science)は美容外科、美容皮膚科、エイジング研究分野における国際的な学会です。著名な講演者によるエビデンスに基づいた最新技術と研究開発が結集し、世界中の美容外科医が一堂に会します。
1日目に行われたシンポジウムでは、7500件超の症例数を誇る寺西医師が「20代30代の女性患者様に対するヒアルロン酸注入」に関する講演を行いました。本講演では、アジア人と欧米人における骨格や美的嗜好の違いを解説し、解剖学的構造に基づいた安全な注入テクニックを紹介。さらに、額・こめかみ・涙袋・ほうれい線・頬・唇など、各部位ごとの適切な注入方法と、その際に注意すべきピットフォールについて、実際の症例写真を交えながら詳しく説明しました。
また、2日目に行われたInjection trainingでは、日本人医師として唯一、海外の医師たちに対し実際のヒアルロン酸注入手技を披露しながらレクチャーを実施。欧米人女性をモデルに、本人の希望であるナチュラルな仕上がりを実現する繊細な技術を紹介しました。実技指導では、各部位における具体的な注入テクニックについて以下の点を強調しました。
- ・ほうれい線:顔面動脈などの主要な血管を避けつつ、カニューレを用いた安全な注入方法を紹介。
- ・口唇:リップバランスを考慮したデザインと注入部位の選定方法を解説。特に「アジア人に好まれる自然な仕上がり」と「欧米人に人気のボリュームリップ」の違いについて議論が交わされました。
- ・額:血管走行を考慮しつつ、最小限の注入ポイントで最大の効果を出すオリジナルメソッドを披露。
これらに対し、フランス、ペルー、メキシコ、アルメニア、ブラジル、韓国など世界各国の医師から称賛の声が上がりました。 質疑応答では「各国の患者の嗜好に合わせた注入方法」や「特定の解剖学的リスクを回避するためのアプローチ」について活発な議論が行われ、日本の美容医療のレベルの高さを世界に示す機会となりました。
TCB東京中央美容外科は、今後も世界水準の美容医療技術を発信し、日本の美容医療のさらなる発展に貢献してまいります。
Plastic and Reconstructive Surgery Global Open(PRS GO)とは
Plastic and Reconstructive Surgery Global Open(PRS GO)とは、形成外科と再建外科に焦点を当て、60ヶ国以上の国から論文が提出されることから、国際的に権威性のある医学誌です。
世界トップクラスの形成外科組織、アメリカ形成外科学会(ASPS)が発行しており、形成外科と再建外科の各分野に関する研究や症例について、誌面に掲載する内容に値するか学会が厳選した論文のみ取り扱っています。また、PRS GOは最新の研究結果をウェブ上から誰でも無料で閲覧することが可能なため、形成外科と再建外科の各分野において、情報の集約・医学の発展に貢献しています。
形成・美容外科領域の
『最高峰の権威性』を誇るジャーナルに掲載
※出典:journals.lww.com
PRS(Plastic and Reconstructive Surgery)は、形成外科や美容外科領域における最高峰の専門雑誌で、PRS GO(Plastic and Reconstructive Surgery Global Open)はその姉妹誌です。
学術論文はインパクトファクター(IF)と呼ばれる指標で評価され、論文への引用回数で計算されますが、PRSのインパクトファクターは5.169(2023.10現在)となっています。IFの基準は、5を超えるとトップジャーナルとして権威のある雑誌、影響力の高い雑誌といわれます。
参考:Academic Accelerator
https://academic-accelerator.com/Impact-of-Journal/Plastic-and-Reconstructive-Surgery
また、受理される論文は英論文となるため、日本人医師の論文採択率は10~15%と低く、非常に難易度の高い医学誌といえます。論文が掲載されることは高い評価を得た証明として形成外科医、美容外科医にとってとても名誉なことです。
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152,457名のビッグデータから本邦における美容外科治療の遷移を報告
Recent Status of Procedures in a Single Nationwide Cosmetic Surgery Group
- 〈掲載誌名〉
- Plastic and Reconstructive Surgery Global Open(PRS GO)
- 〈掲載〉
- 2023/10
- 〈著者(主著)〉
- Saito, Masao MD, PhD; Kawaguchi, Ko MD; Hiramatsu, Eri MD; Yamamoto, Nobuo MD; Hondo, Yoshiko MD; Nakagawa, Yumiko MD, PhD; Okumura, Koki MD; Sato, Asami MD; Teranishi, Hiroo MD
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146,108名の患者データから得られた美容外科への来院動機の調査報告
Investigation of Patients’ Motivation for Cosmetic Surgery in a Nationwide Cosmetic Surgery Group
- 〈掲載誌名〉
- Plastic and Reconstructive Surgery Global Open(PRS GO)
- 〈掲載〉
- 2024/1
- 〈著者(主著)〉
- corresponding author Masao Saito, MD, PhD, Ko Kawaguchi, MD, Eri Hiramatsu, MD, Nobuo Yamamoto, MD, Yoshiko Hondo, MD, Yumiko Nakagawa, MD, PhD, Koki Okumura, MD, Asami Sato, MD, and Hiroo Teranishi, MD
TCB梅田大阪駅前院
PRS GO掲載論文紹介
Recent Status of Procedures in a Single Nationwide Cosmetic Surgery Group
主著:Saito, Masao MD, PhD; Kawaguchi, Ko MD; Hiramatsu, Eri MD; Yamamoto, Nobuo MD; Hondo, Yoshiko MD; Nakagawa, Yumiko MD, PhD; Okumura, Koki MD; Sato, Asami MD; Teranishi, Hiroo MD
日本で美容整形手術は保険適用されないが、ソーシャルメディアの普及により有名人やインフルエンサーのプロモーションにより需要の増加につながっている。
地方都市でのクリニック拡大も相まって、もともと接客業や芸能人など外見を重視される職業の受診率が高かったが、今では学生や専業主婦、会社員など一般層の受診率が向上している。
しかし多くの美容外科グループがあり、それぞれ術式や外科医のスキルレベルも異なるため市場全体を把握することが困難である。日本の美容整形の現状と傾向を把握するために、国内最大美容外科グループである当グループのデータを収集し、整理分析した。COVID-19の影響により、マスク着用の増加が一部の手術の減少につながり、代わりに目の周りの手術が増加した。手術の種類と患者の年齢層についても詳細に調査され、若い患者様によく行われる目の手術や、中年の患者様に多い目の下のクマやボトックスの施術に注目が集まっている。本調査によって、近年美容外科手術は増加の一途を辿っていることが分かり、時代や患者様の変化とともに人気の施術も切り替わってきていることが検証された。
今後の課題として、現状の分析結果のみでは不足する情報も多いため、引き続きデータの収集、分析を行っていく必要がある。
※論文から一部抜粋
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